| 項目 | 内容 |
|---|
| 支援サービス名 | オンボーディング研修 |
| 開催回数 | 1回 |
| 対象者 | 中途入社社員25名 |
「即戦力」の期待が生む孤立と、前職のバイアス。指導環境や遠慮に悩む現場の課題
同社では、年間約20名の中途社員を受け入れていますが、配属後の定着立ち上がり、および現場での細かな指導やフォロー体制において、いくつかの課題を抱えていました。今回着目した課題は以下の通りです。
- 「即戦力」という認識による指導不足: 現場の受け入れ側が「経験者だから細かく言わなくても大丈夫だろう」と捉えてしまい、結果として細かな初期指導やフォローが行き届いていない可能性がありました。
- 前職からのバイアスとアンラーニングの必要性: 中途社員側も無意識のうちに「前職のルールややり方」に縛られ、新しい組織の文化や暗黙のルールに馴染むのに時間がかかる、または自身の可能性を狭めてしまう傾向が見られました。
- 周囲とのコミュニケーションの遠慮: 「中途入社だから」と一歩引いてしまい、職場内で遠慮しすぎることで、適切な意思疎通や関係構築に壁を感じている状態でした。
「入社後の今までの歩みを振り返り、周囲と良好なコミュニケーションを学び直す機会を作りたい」というご要望のもと、1年間の間に入社した中途社員をひとまとめにして実施する、マインドとスキルの両面をカバーしたプログラムを設計しました。
無意識の偏見に気づき、対話スキルを体得する実践プログラム
提案したサービスや施策について
単なる知識のインプットに留まらず、自身の「アンコンシャスバイアス」に気づき、新しい組織の価値観を受け入れるための「アンラーニング」、そして「アサーティブコミュニケーション」を軸とした、密度の高い実践プログラムをご提案しました。
実施の進め方と特徴的な工夫
- 「アンラーニング」を促すバイアスチェックと組織比較:前職のやり方に縛られていないか、無意識の思い込みを個人チェック。ワークを通じ現組織の暗黙のルールや前職との違いを客観的に比較・分析することで、過去の経験を否定せず、新しい組織の文化や知識を柔軟に受け入れるマインドへと切り替えました。
- 役割の再認識と「強みの見える化」によるキャリア棚卸し:組織から自身に求められている期待を言語化して共有。さらに「仕事振り返りシート」を用い、社会人経験が長いからこそ曖昧になりがちな自身の能力や強みを可視化します。現在のリソースを確認することで、即戦力としての自信と今後の方向性を明確にしました。
- 職場での過度な遠慮をなくすアサーティブな対話スキル:中途社員が陥りがちな「周囲への遠慮」を解消するため、適切な自己主張の技法をインプット。コンセンサスゲームの実践や新商品のグループプレゼンを通じ、職場で一方的に説得するのではなく、相手の意見を聴きながら協調して発信するコツを掴みました。
- ありのままの事実を受け止めるメンタルトレーニング:理想と現実のギャップに悩み、自分を責めがちな中途社員のストレスを和らげるセルフコンパッションを伝授。モチベーション管理やセルフケアの手法を学ぶことで、気持ちの向き合い方や仕事への取り組み方を見直し、組織へ無理なく定着する土台を整えました。
「自分を責めず、ありのままを受け止める」、心理的安全性が組織全体で育てる文化の礎に
最大の成果は、中途同期が一堂に会し本音を共有したことで、「自分を責めず、ありのままを受け止める」心理的安全性が生まれた点です。社会人経験が長いからこそのバイアスを見直し、メンタル面を整える本研修が定着しました。現場任せにせず、年次ごとに「組織全体で中途社員を育てる」文化の醸成へと繋がっています。
【受講者の声】
- 「達成できなかったことに対して自分を責めることが多かったですが、研修を受けたことでありのままの事実を受けとめることが大事だと気づかせていただけました。」
- 「社会人経験が長くなってきたタイミングで、改めて自分の価値観や考え方を見直す(アンラーニングする)良い機会になりました。」
- 「気持ちの向き合い方、仕事への取り組み方、メンタル面で参考になることが非常に多かったです。現場での過度な遠慮をなくし、アサーティブに伝えていこうと思います。」
まとめ
今年で3年目の継続開催を迎えた本研修は、社内における中途社員の育成・定着の仕組みとして定着しています。「中途同期」が集まり、バイアスの見直しやメンタルケアを学び合う共通言語は非常に重要です。今後活躍する社員になっていってもらうためにも、本研修を活かし、過度な遠慮を払拭していっていただきたいと思います。
コンサルタント紹介

株式会社レイヤー・ミックス代表/キャリアコンサルタント
人材育成コンサルタント。採⽤⽀援会社にて新潟県内企業を中⼼に採⽤⽀援や社員育成⽀援を行う。⽀援企業数は延べ200社を超える。2023年より株式会社レイヤー・ミックスの代表取締役として、社内研修や⾵⼟改善提案まで幅広く対応。年間150件以上の企業内研修を企画・運営している。
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